「肘内障」ってなに?
私の施術理念は「安心・安全で、お客さまを危険にさらすことのない施術」です。
一人でも多くのお客さまが痛みのない生活を取り戻し、笑顔になってくれることを心から願い、日々施術を行っています。
あれ?子どもが急に腕をだらんとしたまま動かさない。
特別なことをした記憶はないのに、腕をお腹の前にして泣き叫んでいる。
そういえば、さっきちょっと腕を引っ張ったけど…?
小さいお子さんがいらっしゃる方はそんな経験があるかもしれません。
これがいわゆる「肘内障(ちゅうないしょう)」とよばれているものです。
でも…お医者さんに聞いたけど、「肘内障って結局なんなの?なんだったの?」と、よくわからないままの方も多いのではないでしょうか。
今回は、この「肘内障」について、お話してみたいと思います。
肘内障とは?
「肘内障」は、肘の「靭帯」が骨から外れてかけてしまう、子ども特有の症状です。
子どもの体は、成長過程にあり、大人のように骨がしっかり発達していません。
そこで、大人なら外れるはずのない肘の靭帯が、骨の頭の部分が小さいために、ちょっとした力で外れかけてしまうのです。
完全に外れてしまうわけではないので「亜脱臼」という言い方をすることもあります。
この「靭帯が骨から外れかけてしまった状態」が「肘内障」なのです。
だいたい1歳から6歳くらいの子どもに起きやすいとされています。
原因としては
・腕をひっぱられる
・ころんで手をつく、腕をひねる
・遊んでいてひじを打つ
…などが考えられます。
どんな症状がおきるの?
たいていは痛みを伴うため、泣き出す子どもが多いです。腕をだらんとして動かさなくなり、触ろうとすると嫌がります。
ただ、靭帯が外れているだけで、切れたり、傷ついたりしているわけではありません。
そのため、動かさなければ痛みがないので、子どもによってはキョトンとした顔で何も訴えないこともあります。
子どもは自分の状態を言葉で正確に伝えることはできません。
ですから、普段と違う様子であれば、まずその前に何が起きたかをしっかり思い出し、子どもの様子を観察することが大切です。
「肘内障」では組織が大きく損傷するわけではないので、腫れたり、手の指の感覚が無くなったり、変色はほとんど見られません。
逆に骨折や捻挫であれば、そのような症状が出ることが多くなります。
どちらにしても、様子がいつもと違うようであれば、無理に動かさず、早めに医療機関を受診しましょう。
どうすればいいの?
「肘内障」は病院の整形外科や整骨院でみてもらうことができます。
施術としては、問診や触診をして、骨折などの疑いがなければ、徒手整復を行います。
これは手術や麻酔などは不要で、数秒程度で終わることがほとんどです。
整復時には「プチッ」という靭帯が関節にはまった時の音がしたり、瞬間的に戻るときの痛みが起きて泣いてしまうことが多いです。
ただ、前述の通り、組織に損傷が起きているわけではないので、痛みはすぐにおさまり、落ち着いていきます。
整復後は、様子を見て、おもちゃを取ってもらう、バンザイをしてもらうなどして、きちんと動くかを確認します。
患部の状態に応じて軽い固定などの処置がなされますが、予後はよく、その後のリハビリや、通院なども必要なことは少ないです。
ただ、発症後しばらくは再発に注意し、同じように肘に力が加わらないようにしたほうがいいでしょう。
特に痛がる様子やかばうような動きがなければ、徐々に元通り遊ばせても大丈夫です。
子ども特有のものですから、骨の成長とともに再発もしにくくなっていきます。
以上、簡単ではありますが、今回は「肘内障」についてお話してみました。
もしわからないことや、気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
私の施術理念は「安心・安全で、お客さまを危険にさらすことのない施術」です。
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