「こむら返り」ってなに?
私の施術理念は「安心・安全で、お客さまを危険にさらすことのない施術」です。
一人でも多くのお客さまが痛みのない生活を取り戻し、笑顔になってくれることを心から願い、日々施術を行っています。
『いやー昨日の夜「こむら返り」になっちゃって動けなくてまいったよー』
『最近、よく「こむら返り」になって、困っちゃうわー』
…なんて会話、みなさんは聞いたことがありませんか?
この「こむら返り」ってよく聞くけど、「こむら」って何?「返る」ってどういうこと?
と、疑問に思ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな身近だけど、あまり知られていない「こむら返り」について、
その症状や原因、予防法などをお話してみたいと思います。
こむら返りとは?
まず、「こむら」は漢字で「腓」と書きます。「腓」は「腓腹筋(ひふくきん)」のことです。
ひふくきん?もあまりなじみがないですよね。「ひふくきん」は「ふくらはぎ」のことなんです。
つまり「こむら返り」は「ふくらはぎの筋肉がギューっと縮こまること」なんですね。
医学的には「有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん)」と言ったりします。
「痙攣」は筋肉がピクピクすることです。
痛みを伴って筋肉がピクピクすること、を指すというわけです。
そしてもみなさんにもなじみ深い「つる」という言葉も同じ意味になります。
「こむらがえり」はふくらはぎに起きますが、「つる」のは全身のどこの筋肉にも起きます。
ですから、「背中がつった」、とか「手がつった」なんてこともあり得るんですね。
でも、圧倒的に足、特にふくらはぎに起きることが多いので、「こむら返り」が有名になりました。
どうして起きるの?
ではどうして、「ふくらはぎがつる」のでしょうか?
通常筋肉は、神経からの命令を受けて、伸びたり縮んだりしています。
でもその神経の伝達が何らかの原因でうまくいかなくなると、
筋肉は命令を受けてなくても勝手に縮んだまま伸びなくなってしまいます。これが「つった」状態です。
縮んだまま伸びないので、とても痛いですし、動くことができません。
ではなぜ神経の伝達がうまくいかなくなるのでしょうか。
実はそのメカニズムはまだまだ解明されていないことが多いです。
ただその中でいくつか有力であるとされているものをいくつかご紹介します。
「ふくらはぎがつる」のは寝ているときと運動中(直後)が多いです。原因はそれぞれ違います。
<寝ているときにつる場合>
- 就寝中の脱水によるミネラル不足
- 動かないことにより、伸び縮みのセンサーが鈍くなる
- 心拍低下や冷えによる血流不足
<運動中(直後)につる場合>
- 運動の脱水によるミネラル不足
- 筋肉の使いすぎによる疲労物質の蓄積
- 筋肉疲労による神経の誤作動
…などです。
神経が筋肉への司令をスムーズに出すには、「ミネラル」が欠かせません。
これが何らかの影響で不足することが、一番の原因であることが多いようです。
どんな症状が起きるの?
「こむら返り」で起きる主な症状は、痛みと動けないこと、が主ですが、
症状としては「筋肉が縮んだまま元に戻らない」だけですから、基本的にはあまり心配はいりません。
時間的には数秒間~数分程度で、多くは他の病気と関連性はありません。
ただ、心当たりのある運動をしてない、原因が思い当たらないのに、
それでも夜間に頻繁に繰り返す場合は、まれに内蔵や脊髄などの病気が隠れていることもあります。
また、一回こむら返りをして、痛みが取れてしまったものはよいのですが、
数日間痛みが取れないものや、歩くとき痛みが強く、かばって歩いている場合は、筋肉を傷めている可能性があります。
これらの場合は速やかに医療機関に相談しましょう。
対処法
では「こむら返り」になってしまったら、どうすればいいのでしょうか。
筋肉が縮んだまま戻らない状態ですから、落ち着いて、それを伸ばしてあげることが一番です。
<やり方>
- つった方の足先をつかんで、ゆっくりと手前に引っ張る
- かかとをつけてふくらはぎをゆっくり伸ばす
でも、痛みで全く動けないときに無理して伸ばす必要はありません。
そのようなときは、自分が楽な体勢を見つけて、痛みと痙攣が収まるのを待ちましょう。
それからゆっくり伸ばすようにしましょう。
近くに手伝ってもらえる方がいれば、自分は力を抜けるので、お願いする方がいいです。
予防法
最後に「こむら返り」にならないようにするには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
- ミネラルを多く含んだ食事を心がける
特にマグネシウム、カルシウム、カリウムなどを日頃から多くとりましょう。
マグネシウム…豆腐、玄米、わかめなどの海藻類、アーモンドなどのナッツ類など
カルシウム…骨ごと食べられる小魚、豆腐、納豆、乳製品など
カリウム…生野菜、生の果物など
※他の病気がある方、薬を飲んでいる方は、摂取がマイナスに働くこともあるため、きちんと医師に相談しましょう。
- 脱水にならないように、こまめに水分補給する
運動中はもちろんですが、特に夜間は知らない間に発汗し、朝方水分不足になり、こむら返りにつながることもあります。
ですから、就寝前に必ず水分を取り、枕元にも常備しておくといいでしょう。
- 日頃から筋肉をほぐしておく
硬くなった筋肉は血流も悪く、疲労物質も蓄積しやすいです。これはミネラルの代謝にも影響します。
ですから、なるべくいい状態の筋肉を保つために、軽いストレッチやマッサージなどで、筋肉をほぐしておくことも大切です。
また、筋肉自体がポンプになり、血流を運びますから、筋肉が弱いと疲労物質が滞りやすくなります。
ある程度の筋力を保つために、筋トレやウォーキングなどを取り入れるのもいいでしょう。
- 重い布団を使わない
布団が重いと、うまく寝返りが打てず、またその重みで足首が伸ばされた状態になります。
足首が伸ばされた状態(ふくらはぎが縮んだ状態)が続くと、伸び縮みのセンサーが働かなくなり、
神経の伝達がうまくいかず、こむら返りを起こしやすくなります。
ですから、できるだけ軽い布団に変えるなどして、寝ている間でも動きやすい状態にしておきましょう。
以上、今回は「こむら返り」について、お話してみました。
何かわからないことがあったり、自分で対処できなくてお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
予防に有効なストレッチなどもお教えしますよ!
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